ご利用者の声
あだち脳神経外科クリニック 安達直人先生

今回は2015年6月に福岡県糸島市であだち脳神経外科クリニックを開業されました。安達直人先生にお話を伺いたいと思います。前職は、埼玉県にある白岡中央総合病院の院長先生をされていたとお聞きしましたが、なぜ遠く離れた福岡県でご開業されたんですか?

先生
まず、自分は医師として卒業後10年間は専門医として研鑽しました。その後30代となり経験を活かして外科医としてキャリアアップ、40代となって病院の経営に携わり、50代はどうするかを考えた所、自分のやりたい仕事をやりたいと思って開業に踏み切りました。

その中でも、全国の中で、福岡県糸島市でやられたきっかけはあったのですか?

先生
20年ほど前に北九州市で働いていまして、福岡には縁がありました。
糸島市には九州大学が移転してきて、これから発展してくるだろうと思ったからです。

近年では糸島市は知名度も上がり、全国でも通じるようになりましたものね。
勤務医から開業医になったわけですが、その違いを教えて頂けますか?

先生
病院長をやって、この後50代、60代はどうなるかと想定すると、60〜65歳で急性期病院は引退
その後皆さんは、だいたい老健施設で施設長になるんですね。それが医師として働き甲斐があるかと考えたら、私は現役で診療に携わりたい、自由度の高い仕事をしたいと思いました。自分がオーナーとなってクリニックを運営するしかないという気持ちが強くなって開業しました。

そのよう思いがあって糸島での開業に踏み切られたんですね。

糸島で開業するにあたって最も気にかけられた点はどのようなところですか?

先生
糸島市は福岡県の西部にあります。本来であれば福岡市で開業したいと思います。ただ運営となると場所選びが重なります。大きく分けると開業場所の選択には、福岡市の様な中心街と住居を構えるベットタウンに分けられます。まずはコストが大きく違います。もちろん中心街は地価が高いのでコストが多くかかります。ベットタウンでは当然に地価が安いのでコストが安くなります。今の福岡市と糸島市を比べると約3〜4倍は家賃が変わります。もう一つ大事なのは、競合する医院があるかです。どうしても都市圏ですと競合する医院が多く開業しています。ベットタウンでは開業する医院はまだ安いので、コストも安く、競合する医院も少ないとなると、集患率も高くなるので立ち上げの段階では有利になります。また、中心街では敷地の面積を広く取れないので、患者さんへのホスピタリティも低下します。それから駐車場もありませんので駐車料金や歩けない方は行き難くなります。その点、ベットタウンでは広く取れますので全てを見てもベットタウンの方が有利になります。

今のお話を聞いていたらコストと競合の差が大きくあることが分かりました。
その糸島市ですが、福岡市の天神からどれくらいの距離なんですか?

先生
私のクリニックは糸島市ですが、住んでいるところは天神なんですね。
東京圏と違って福岡県の都市高速は絶対に混まないので、早い時は20分でクリニックに到着します。
若い先生方は都会に住みたいという思いが強いと思いますが、仕事と住むところを分けることが出来ます。

車で20分だと行くのも不便さを感じませんね。

先生
渋滞がないのでストレスを感じませんね。
車が好きな方は、この時間で運転できますし、私も運転している時間に考えたりもしますので、ブレイクタイムとして使えると思っています。

安達先生がベットタウンであり、医療モールを選んだ理由は何でしょうか?

先生
ベットタウンといえど、田舎の一軒家では困ります。田舎全体を商標圏としたショッピングモールだと、ショッピングのついでに受診をして頂けるので自分で患者さんを集める必要はありません。これは大きな利点になるので私はイオン志摩ショッピングセンターの敷地内で開業しました。

その中でも、医療モールで開業することと個別に開業することでも利点や欠点があるんですよね?

先生
住宅街でも開業する先生はいらっしゃるんですが、それでも患者さんは来られますが、生活圏内2qほどの患者さんしか来られない。ショッピングセンターの医療モールだと市全体をターゲットとしているので、対象とする範囲と人口が格段に違います。そう考えれば集患力は格段と高いです。

確かに高齢者になるほど、様々なところに足を運ばないといけない。距離もあると負担が増えますよね。
それが1か所に集約されているのはありがたいですね。その中で、他の医院との連携もされているんですよね?

先生
個別でやるよりは2〜3科で協力してやるほうがいいです。
私のクリニックですと隣に耳鼻科と眼科があるので首から上はすべて見ることが出来ます。
3つのクリニックを渡り歩く方も多いです。患者さんからすると10歩くらいで行き来できるので非常に受診がしやすいです。

最後に安達直人先生から、メッセージを頂いて終わりにしたいと思います。

先生
これから開業される先生方は悩まれていると思います。
その中で、開業した私からのメッセージとしては、まず自分の人生で何をしたいかを決めるのが大事です。
それは、仕事であり、家族であり、趣味であるかもしれません。
それに合わせて設計を立てて、最後には自身で決断して実行するしかありません。
ただ、その実行の中で、HEAL2Mの様なパートナーを選択することが大事です。
しものせき脳神経外科クリニック 江口裕規先生

2012年7月に、『しものせき脳神経外科クリニック』を開業された江口祐規先生にお話を伺いたいと思います。早速ですが、江口先生は何故ご開業に踏み切られたのですか?

先生
今まで、自分なりにやれることはやってきて評価もされてきました。
ただ、このペースで死ぬまで医者ができるかと考えたときに無理だと思いました。
開業を決意したのは49歳でしたが、その時、私には2つの道がありました。
病院で管理職を続けるか、開業するかです。自分のやりたい脳外科医としての診療がありましたが、病院では実現が出来ませんでした。それならば(開業して)自分でやりたい事をやる。こうしたいと思ったことが実現出来る。当たり前のことですがそっちの方が自分にあっていると思ったのです。

開業と言っても、たくさんの準備やご苦労があったと思います。
最も大変だったことはどんなことでしょうか?

先生
『ありません』なんていうとね(笑)嫌味に聞こえるかもしれませんが、開業当初から患者さんがすごく多くて、どうやって診ていくかに苦労しました。もう一つは、私は医者になって1日も休んだことがありませんでしたが、開業して1週間休みました。実は網膜剥離の手術です。1週間休んだが問題はありませんでした。

全部自分の責任ということですものね。でも、そうやって患者さんが来られることはありがたいですよね。
しのはらクリニック院長 篠原正博先生
しのはらクリニック

平成28年4月 継承開院
診療科目:消化器科、外科、肛門科、腫瘍内科、疼痛緩和内科
かわい泌尿器科クリニック院長 川井禎久先生
クリニックの競争が激化している昨今の状況では、開業を成功に導くには「開業地の選定(診療圏調査)」「資金調達(事業計画書等の作成)」「設計・施工」「医療機器・什器の選定」「宣伝・PR」「人材採用・募集・教育」など診療以外にも必要な課題が多くあります。